時代残照シリーズ(3)
池田鷹一
京の都を守り酒呑童子一派の「鬼」と呼ばれる者たちと対峙する源頼光とその四天王たち。その一人、渡辺綱は「茨木」と名乗る鬼の挑発にのり多くの部下を犠牲に。そんな時、渡辺の前に不思議な美女が…(「平安鬼伝」)。戊辰戦争後、33万石からたった3万石の斗南藩へと移封された会津藩士たち。そこで元新撰組隊士、斉藤一が出会ったのは、年老いた祖父と病の弟のために僅かな金で百姓たちに身体を売る武士の娘だった…(「残照」)。強者が弱者を支配し、命までも奪うことが当たり前だった近代以前の日本。男たちの理想や野望の影で踏みにじられていった女たちを描く時代劇シリーズ第3弾!